酒と趣味と自堕落な日々

お酒と同人ライフと趣味の世界に浸って、自堕落に過ごす「いとうみき」の日々の日記

2007/09/20

見つけましたよ!

えー、多分、今見たら泣いてしまって、しばらく立つ気力もないだろうって映画が、私にも何本かあります。そのうちの一本は、先頃テレビでも再製作された「生きる」です。テレビのは、松本幸四郎が主人公役だったので、その時点で見るのをあきらめました。松本幸四郎って、映画で主人公を演じた志村喬に比べて、かっこ良すぎる気がするんです。ぶっちゃけ、かっこいい人がかっこいい事をやっても、あんまり面白いとは思わないんです。映画の「生きる」は、うだつの上がらない主人公を、決してかっこいいとは言えない志村喬が熱演して、最終的にかっこいい事をしたからいいんですよ。「生きる」っていうのは、私的には最高の映画だと思ってます。自分の死に直面し、自分以外の人のために何かをしようとする主人公っていうのは、決してかっこわるいんじゃない。それはかっこいい事なんだよっていうのを教えてくれる様な気がするんですよ。先日、某オンラインのビデオライブラリの中からそれを見つける事が出来まして、見ようかどうしようか迷っていたりします。ものすごく哀しいけれども、見始めたら止められないと言う感じですかね。生きるってなんだろう、今自分は生きているんだろうか、何をしたら生きている事になるんだろうか、誰のために生きるんだろうか。見ているうちに、どんどん疑問ばかりが増えて行きます。効果的に使われる「ゴンドラの歌」。「命短し」と言う部分に、本編主人公の時間の無さが現されていると言っても過言ではないでしょう。そしてラストシーン。見終わった後に、若干の心苦しさと後ろめたさを残して映画は終わります。「七人の侍」の様な一大エンタテイメント作品を作る一方で、このような地味だけれどもいい作品の制作が出来た黒澤明と言う監督は、ものすごい才能を持っているんだと感じずにはいられません。実は、黒沢作品の中では比較的初期にレーザーディスク化された作品でありまして、今でも持っています。
実は、別に探していた懐かしい作品も、某ライブラリにはあったりしました。権利ばかり主張せずに、今後の再映像化の予定が無いんだったら、オンラインで公開して欲しいものですよ。

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