酒と趣味と自堕落な日々

お酒と同人ライフと趣味の世界に浸って、自堕落に過ごす「いとうみき」の日々の日記

2007/05/24

ショートショートの雄

日本SF界には老若男女、素人玄人あわせて、どのくらいの作家がいるんだろうか?そうして、それらの人の作品をどれだけ読めるのだろうか?作品数で換算したら、間違いなく上位にランキングされるのが、この草上仁氏である。一時期の発表の頻度はものすごくて、作品集が出て少しすると「あれ?新刊が出ている?!」と言う感じだった。いわゆるショートショート系の作品が多く、短時間で読めてしまうので、その分だけ作品的には難しいのだと思う。表題作の「こちらITT」はITT(International Telephone and Teleport)94局のコールセンターに勤務するエミリー・グリーンの活躍ぶりを表した作品だが、わずか10ページ程の中に10本のアイデアを練り込んだ作品である。多才と言うよりも、どこからこんなアイデアを引っ張りだしてくるのか、よくわからないって言うのが正直なところ。それだけたくさんのアイデアが、この草上仁氏の脳みそからは生まれているのである。少しでもSFに興味があったら、この人の作品は読んでみるといい。きっと、気に入りの作品にであえるだろうから。
この本を手に取ったのが、表紙の吾妻ひでお氏の絵に惹かれてって言うのは、僕たちだけの秘密だ(笑)。

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