「仮面ライダースピリッツ」11巻
単行本を楽しみにしているコミック作品はいくつかありますが、その中でも最右翼にあるのが「仮面ライダースピリッツ」です。やっぱり、仮面ライダーリアルタイム世代としては、その精神を受け継いでいてくれるこういう作品は嬉しくなってしまいますね。11巻では、V3、ライダーマン、ZXの3人によるデストロン=四国編の話が進み、同時にライダーXのGOD=山口編が始まっています。細かく張られた伏線と、お互いの人間関係の変化は、ツボを押さえていて、嬉しくなってしまうくらいにいい感じです。本巻で言えば、15話の「迷宮」でして、敵対していたはずのゴードンが滝の偽物を見抜くシーンですね。ほんのちょっとした仕草で見抜けるかと思うと、表面上は敵対していても、信頼の絆は結ばれてるんだなぁ、と。もちろん、おやっさんの前では絶対に弱味を見せようとしない、厳しい風見志郎もストイックでかっこいいし、コンラッド・ゲーレンとライダーXのやり取りもいいんですけどね。本巻でのもう一つのツボは、ZXが子供の頃に自転車の練習をしているシーンです。たわいもないことなのですが、この時に使っている自転車って、「少年仮面ライダー隊」の自転車ではなかったかと思うのですよ。本編と直接の関わりがあるコマではないんですが、こんなところにもこだわっているのかと思うと、その気持ちが嬉しい感じですね。
今の平成仮面ライダーシリーズは、仮面ライダーの名を使っていても、敵と味方の人物関係がわかりにくい感じでして、あんまり好きではないんですよね。味方は味方でお互いを敵視し合っていたりして、敵方のデザインが凝りすぎていて、誰が指揮をしているのかがわかりにくいんです。そう言う意味で、敵方の上下関係等がわかりやすい昭和ライダーの方が好きなんですけれど。
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