酒と趣味と自堕落な日々

お酒と同人ライフと趣味の世界に浸って、自堕落に過ごす「いとうみき」の日々の日記

2010/04/12

既得権益と新規市場

米国ではAmazoneのKindleやSonyのe-Reader等の電子書籍市場が活況になっているんですが、これって、けっきょく皆が本を読みたいと思っているんだけど、今までは手軽に読める様な環境が用意できていなかっただけなんじゃないかと思うんです。もちろん、紙に印刷された書籍はあるんですが、やはり紙の本はかさばるというのが最大の問題点です。今は携帯電話やMID、ノートパソコン等で電子化された書籍の方が需要が大きくなっているんだと思うんですね。PSPやDSの様なゲーム機ですらインターネットアクセスできる時代ですから、著作権保護や支払い等の問題はあるにせよ、紙に印刷した書籍よりも、常時持ち歩いたり、常に接している画面で読める事が重要なのだと思います。
ところが、日本の場合にはおかしな業界団体「日本電子書籍出版社協会」がでて来て、いった台詞が「専用プラットフォームも含めて…」。バカですか?あなた方は、過去に何度同じ事で失敗をくり消してきたか覚えてますか?2003年のパナソニックのシグマブックは失敗でした。2004年のソニーのリブリエも失敗しました。そうですね、以前もどこかの出版社が途中で怖じ気づいて、不参加になったために失敗に至ったという話がありますよね。一方で、近年のAmazoneのKindleやAppleのiPadは成功しています。米国Sonyが販売しているe-Book Readerも成功しているといっていいでしょう。何故?アメリカと日本の需要の違いですか?それとも、著作権等の取り扱いの違いですか?もちろん、ネット環境が変わったのは間違いない事です。無線LANが普及し、ブロードバンド接続が当たり前になった訳ですから、昔とは桁違いに環境が良くなった訳です。にも関わらず、昔と同じ考え方しかできないのでは、今度もまた失敗をするだけです。印刷代や輸送の手間が不要になり、在庫の管理でさえ不要になる電子出版ですから、出版社にはいい事尽くめのはずです。書店が心配ならば、どうしてそこで販売する方法がとれる様にしてもらえないんでしょう?もちろん、印刷関係の会社にとっては、これが成功してもらうと困る訳ですが、そこに食い込めなければ生き残れないなら、販売用のサーバを用意する等という方法もあるんじゃないでしょうか?とにかく、何度目かの電子出版の並が来ている訳です。ここで乗り損ねたら、出版/印刷/販売の各方面すべてに影響が生きます。安くて、手軽に手に入るのならば、誰もがそれを選択するはずです。そう言う方向に進んで行って欲しいものです。
何度も失敗して、同じ事を繰り返すだけならば、業界団体なんかいりません。出版社が独自でやればいいだけです。今ならば、Amazoneでも、iBooksStoreでも、売り様はいくつもあるではありませんか。

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4 Comments:

At 11:56 午後, Anonymous 姐御 said...

 ほんとはちゃんとやれるはずなんですけどねえ。eBookJapanからずいぶんとtouch用に電子書籍買いましたよ。漫画だけど(苦笑)。
 東洋文庫もその気になって探せば面白いのは転がってるし、青空文庫もあるし。

 本気で新作も電子書籍に取り組まないと、ほんとに書店でみんな買わないで図書館で借り出す勢いは止まりませんよ。
 こないだうちの区の図書館で人気本のデータを見たら、区内に70冊所蔵して予約が1500人以上なんですよ。マーケット喪失もいいところです。

 ってな電子書籍ネタをうちのブログに書いたんでトラックバックしようと思ったら、トラバさせてくれないからコメントに書いてみました(笑)。

 
At 3:19 午後, Blogger いとうみき said...

姐御、どもです
出版業界が不況なのはわかるんですけれどチャンスを自分たちでどれだけつぶして来たのかを考えてほしいモンッっすよね。あくまでも、「これ以上、損するのは嫌だ」「デジタル化=違法コピーし放題」というのが主張なんですよねぇ。全然、ユーザの方を見てくれてないんですよ。

 
At 11:32 午後, Blogger まるふう said...

>全然、ユーザの方を見てくれてないんですよ。

そうなんですよねえ。
音楽業界もそうでしたけど、なんかユーザーは熱心なファンというか信者と、放流厨にしか分けて見てないような気がします。特にデジタルを知らないアナログな人たちは、老若男女問わずその傾向が強いような。

 
At 8:39 午前, Blogger いとうみき said...

姐御、どもです
業界団体ってところは、ほとんどが業界の利益代表者って言うのと同義だと思うのですが、結局でて来て何もせずに引っ込むという感じが強いですから(苦笑)。だったら、でてくるなよ、と言いたいくらい。
このままだと、マジに、作家と直接契約を結ぶAmazoneなんかの方が先に儲けてしまうって言うのが分からないんでしょうかね?また、あちらの会社の一人勝ちって言う構図が描かれておしまいって感じになるんでしょう。

 

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