酒と趣味と自堕落な日々

お酒と同人ライフと趣味の世界に浸って、自堕落に過ごす「いとうみき」の日々の日記

2010/03/18

書いていない部分に真実が見える!

俗に「行間を読め」と言う言葉があります。個人的な解釈は、「書いてある字面をそのまま受け取るのではなく、その裏に隠された真実について考えよ」と言う意味合いにとらえています。つまり、書かれている事よりも、書かれていない部分に真実が隠されているって事です。特に法律/条例に関しては、明記されていない部分は疑ってかかった方がいい訳ですよ。あとは、私も理系の人間なので、明確に定義されていない部分に関しては、ちょっとした違和感を感じます。

前にも書きましたが、法律/条例と言うのはなるべくぼやかして記載するのが常で、実施にあたっては拡大解釈の連続になるわけです。で、例の青少年健全育成条例ですが、まず、これは対象となる図書類が定義されておりまして、ここには第二条で書籍/雑誌/文書が含まれると定義されており、第七条の非実在青少年に繋がります。すなはち、小説と言うのは規制の対象とは明記されていないにもかかわらず、この図書類の定義の中に含まれる書籍/文書として扱われる可能性があるわけです。また、この中には同人誌も含まれると考えていいでしょう。対象がほぼすべてのメディアと言われるのは、この図書類の定義によります。次に、この条例の中には「健全な」と言う言葉がたくさんでてきますが、この「健全」の定義はありません。つまり、どのような状態が「健全」なのかを定義する事無く、「健全な」状態にするためにはと言う条文になっています、これは条例としてどころか、普通の文書としてもおかしいでしょう。明記できない状態にするために、架空の人物を取り締まると言う事です。さらに、規制対象についても、例えば「青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの」と曖昧な定義になっており、規制する側の一方的な判断で規制が可能になっています。「曖昧な定義ではないから恣意的な運用は出来ない」と公表はしていますが、現実問題として条文が曖昧な表現になっている以上、実際の運用は恣意的な操作が出来てしまう事になります。ちなみに、規制するか否かを判断するのは『青少年健全育成審議会』ではありますが、このメンバーを見ると、明らかに規制推進派が多くなっており、少なくとも多数決をとれば100%規制の方向に行くのが明らかなメンバーです。つまり、性表現や暴力表現だけでなく、このメンバーが「規制する」と決めたらすべてが規制対象になり得てしまいます。なお、取材した各新聞社の記事を見ると、取り締まる側も統一した見解がまだ出来ておらず、条例が成立してから施行されるまでの期間に定義を確定するつもりだったようです。この条文、

なお、現都知事の石原慎太郎氏の著作にはかなりヤバいものが含まれており、それらが規制されないのならば、この条例が恣意的に運用されたと考えるべきでしょう(苦笑)。一応、継続審議の方向に進んでいる様なのですが、そうなれば3ヶ月だけ余裕ができます。その間に、都議会議員/各政党/都議会議長/都知事等に陳情のメールを送るなり、規制する側に不利な情報を集めて公開する等、可能な事をすべてやらなければ!

ここでひいたら、戦前から戦中の言論統制時代に逆戻りです。私はそんな時代はいやだし、そんな時代が青少年の健全な育成に必要だとも思いません。石原都知事のリコールとか、現在の青少年健全育成審議会及び東京都青少年問題協議会の解散等に持ち込まないと、安心は出来ないかもしれません。

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