酒と趣味と自堕落な日々

お酒と同人ライフと趣味の世界に浸って、自堕落に過ごす「いとうみき」の日々の日記

2009/11/22

理系人間にはリアリストとロマンチストが同居している

そういう訳で、理系関係の予算削減が短期的な視点でのみ行なわれている事に危機感を持っている私です。
さて、小惑星探査機「はやぶさ」の帰還についての応援ムービーを紹介させてもらった事があるんですが、つい、今月初めにも「はやぶさ」にトラブルがあったそうです。今度は稼働しているイオンエンジン2基のうちの1基が動作不能に陥ったそうで、そのままでは地球帰還不能という最悪の事態になる可能性がありました。ところが、現在は動作不能になっていた2基のイオンエンジンを部分的に使用して稼働させると言う、綱渡り的な解決方法で動作させる事に成功し、帰還航路を進んでいます。すべては、万が一の事態に備えて設計された内部回路や構造の賜物な訳ですが、日本の衛星開発に関わった方の中に宇宙戦艦ヤマトの「真田さん」がいてくれたとしか思えません。そうすると、万が一と言う言葉ではなく、むしろ「こんな事もあろうかと」と言う台詞の方が似合っているのでしょう。

小惑星探査機「はやぶさ」の開発に関わったすべての種類の「真田さん」達に感謝と労いを!

宇宙探査と言うのは、その目的のためにあらゆる事を考えて行なわれる科学/工学/産業体系なのです。これを目標として、また、実現するために日々研鑽される技術力が、幅広い分野に恩恵を与えるのです。短期的な視点からこれをカットするのは、明らかな間違いです。外にばらまく金があったら、これに費やしてもらいたい。そう思いますよ。
理系人間の頭の中には、徹底したリアリストとしての自分と、その対極にあるロマンチストとしての自分が同居しているんだと思ってます。ともすればスペックにギチギチに縛られてしまいがちなリアリストの部分に、ロマンチストの部分が見えなくなった部分を教えてくれるんだって言うのは考え過ぎなのでしょうか。誰かが書いていました、「はやぶさが地球に帰って来たら、おかえりと言ってあげたい」と。宇宙から誰かが見ている訳でもありませんが、某アニメの様に「オカエリナサイ」の灯りで迎えてあげたい気がしますね。

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