酒と趣味と自堕落な日々

お酒と同人ライフと趣味の世界に浸って、自堕落に過ごす「いとうみき」の日々の日記

2008/03/20

成立させてはいけない法案2件

あまり政治的な話はしたくないけれど、これらは容認もできない。中学時代の社会の先生が、「もしも、憲法が改正されるとするのならば、戦争放棄を唱った9条ではなく、表現の自由を保障する14条が先かもしれない」と言っていたのを思い出してしまった。

「人権擁護法案」は、戦前の特高警察を復活させるものであるため、現行法案のままならば絶対に成立させてはいけない。国民に負担を強いるだけではなく、判断基準が極めて曖昧で、冤罪であった場合の責任の所在も未定。つまり誰かが「恐れながら…」と申し上げれば、無条件で逮捕される可能性がある。しかも、密告者の名前も、判断した人間の氏名も明かされない上、警察が介入もできない。こんな治安維持法を改悪した様な法案を主張する議員は、次の選挙で全員落選させた方がいいと思う。この法案が「人権擁護」と言う名目を掲げているから選挙には有利だと考える愚かな政治屋のセンセもいるけれど、本質は「人権委員会」「人権擁護委員」と言う名目の特高警察を復活させるだけだ。しかも警察がこの流れに介入する事ができないのが最大の疑問点だったが、特高警察と考えれば納得も行く。
「児童ポルノ法案」もおかしい。こちらは同人活動にも影響が大きいが、責任が曖昧なのは「人権擁護法案」と同様。評価の高い作家の芸術作品であったとしても例外ではなく、それが児童と判断された場合には規制の対象になる可能性があるなんて言うのは基地外の戯言としか思えない。エロ同人誌はまだしも、一般売りされているアダルト雑誌を所有しているだけでも逮捕されかねないと言うのは、おかしな話だと思う。悪いが、悪用すればいじめの手段足りえる法律なのだ。SPAMメールで届いた1枚の画像、ブラウザのキャッシュに残っていたファイル一つでも、犯人扱いされる事になる。それと、規制された絵やマンガは所有も禁じられているが、自己申告で提出した場合の処分コストは計算されていないし、処分の証明方法も規定されていないため、虎眼先生の様に曖昧な運用が予想されるのが鬱。極論すれば、マンガ雑誌の巻頭グラビアであっても、一冊のコミックスに一コマだけあったパンチラ描写でも、ひっかかる可能性がある法律。これと人権擁護法 案を同時に適用されると、立派な言論統制が出来上がる。つまり、児ポ法をトリガにして人権擁護法に繋げる事で、全ての出版社の記事を規制する事が可能にな る。マンガ雑誌一冊で、その出版社の全出版物を人質(物質?)にする事ができるのだ。もちろん、脅しは口頭だけで済むし、それならば証拠も残らない。

いずれの法律も根底にあるのは反捕鯨の連中と一緒で、基本的には判断基準が恐ろしく曖昧で、とにかく規制できるものは実力を持って排斥してしまえと言う考え方だ。表立った大義名分は立派だが、その裏では政府や利益者にとって不利益になる事は排除せよと言う、恐ろしく単純な論理が働いている事を忘れてはならない。特に、政治屋のセンセ達の最大の敵は、スクープを狙うマスゴミである事も覚えておいた方がいい。WikiPediaの該当項目をリンクしておくので、詳細はそちらを参照して欲しい。この法案に賛成する、あるいは推進する議員は、その言動のすべてを疑った方がいいのかもしれない。

参照:人権擁護法案
参照:児童ポルノ

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